リスとアリとゾウ


少し前に、図書館でこのワンピースを着たリスが気になって手に取ってみました。
リスの着ているワンピースの模様がなんだか気になったのです。
黄色いバナナのようなドーナツのようなワッカの模様のワンピース。
中はパラパラっと見てあとでゆっくり読んでみようと思って借りました。

この絵本はチェコの方がかかれていました。
お話は、リスとアリとゾウの不思議な共同生活のお話です。
3人(3匹)は森の中のほら穴で暮らしていました。
ゾウにはちょっと狭い家です。リスにはちょうど良く、アリには大きすぎます。
なので、アリは壁のくぼみに小さな部屋を作りました。そこでなら、アリにも頭の上に天井があるのがわかるからです。(ここで、なんか、へんてこなお話なのかな〜?と思う、、、)


お話を読み進めて行くと、ことごとく、リスにちょうどいい具合のものがゾウには小さすぎてアリには大きすぎるという場面が続きます。
リスにはちょうどいいものが他の2匹にちょうど良くないというさまざまなストーリーの中で、とても印象的だったのが、リスが星を見ているシーンでした。
ゾウは「あんなもの、何の役にも立たないじゃないか」といい、アリは「星ってどんなもの?どんな風に見えるの?絵を描いて!」といいます。アリはあんまり遠くにあるものが見えないのです。そこで、リスはアリがよく見えるように地面に星の絵を描いてあげました。
しばらく、そんなエピソードが続き、(どうして、こんなに大きさが違う3匹が一緒に暮らしているのだろう???)と思い始めるのですが、ある日別のリスが現れて、「何故、あの二人と一緒に暮らしているの?あのゾウは、あんたには大きすぎるし、あのアリはあんたには小さすぎるわ』といいます。(うん、それ聞きたいよね〜)
でも、リスはいいました。「わたしは、あのふたりが、すきなの」(やっぱり、そうなのね!)


そのあとに、事件が起こります。
リスが切り株の上で油断してお昼寝していると、猟師に捕まってしまい、猟師の家へつれてかれてしまいます。その時、近くにはアリもゾウもいませんでした。
その後、アリがリスと猟師の匂いをたどって漁師の家まで探しにきて、リスを見つけます。
アリはゾウを迎えに行って、今度はアリとゾウが一緒にやってきて、ゾウはリスが入れられていた檻を壊して助け出します。そして、ゾウがリスとアリを背中に乗っけて、自分たちの家へ帰ってずっと仲良く暮らすのでした。めでたしめでたし、、、とお話が終わります。


大人の私はこのお話を読んだあと、ぼんやりと色々と考えました。
日々の暮らしの中で、自分にちょうどいいもの(こと)が他の人にはどうかな??っていうことって多々あるし、自分と同じ人なんていなくて、大なり小なりデコボコな関係をもちながら、すきだからいっしょにいたりするのよね、、、とか。
(関係ないけど、昨日オットの妹がうちで一緒にご飯を食べていて、結婚するとそれまでの”自分ち流”が、えっ!?ってことあるよね〜と、納豆の食べ方で盛り上がったりもしました)
リスとアリとゾウのデコボコエピソードも面白くて、なかなかよい絵本でした。
この作者の他のお話もちょっと読んでみたくなりました。今度図書館で探してみます。


リスとアリとゾウ

リスとアリとゾウ